3連勝ならず

みっちゃん

2009年08月24日 15:24

いや・・・できたはずです。

しかしその前に。8番不要論を唱える僕としては心苦しいですが、今週末の8番の活躍をみれば、8番やっぱり必要だね論が正しいのかと思ってしまいます。
金曜日の2点本塁打や土曜日の決勝2点適時打、日曜日だって8回に勝ち越し適時打(これが決勝点になるはずだった)を打って連日の大活躍。1日ならず3日連続ともなれば・・・特に後ろを打っている打者と比較すると仕事ぶりは際立っていますからね。
ピッチャーがしっかりと試合を作り、打つべき人が打つべき時に打てば、当たり前ですが勝つのです。

そして、3連勝ができなかった話に戻ります。

富山戦の試合展開はこんな感じ。タクローさんのように上手く書けないけど(汗)

群馬に奇跡のような連勝を飾って(語弊がある?)富山に乗り込んだグランセローズ。残暑厳しい富山市営アルペンスタジアムではライティー(富山のマスコット)がスプラッシュシートにいる観客に水鉄砲攻撃を仕掛けたりして楽しそうでした。
グランセローズの先発は予想通り高田なんでほぼ勝つだろうな、と大船に乗った気分。
が、富山の先発荻原もけっこう調子がよくて投手戦に。
グランセローズが得点をあげると富山も返す、そんなシーソーゲーム。
高田は2回裏が最大のピンチ。泰史に本塁打を打たれるは、自ら失策をしてピンチにするわ、ストライクは入らないわ・・・2回裏を本塁打の1点によくぞ抑えたもんだ。3回裏の1失点も泰史のスリーベースから。前半は富山の泰史(松商出身)ひとりにやられました。

グランセローズも村田の執念の一塁ヘッドスライティングの間に1点、坂田のスリーベースのあとに犠飛と地味にコツコツと得点を重ねました。

高田は4回以降は立ち直ってほぼ危なげないピッチング。結局被安打6、4奪三振、2与四球、2失点という内容でした。
萩原も4回以降は快調に投げて、試合は早いペースで進みました。

動いたのは8回表。グランセローズがヒット→犠打→ヒットと1・3塁のチャンスを作って8番がキッチリとライト前に勝ち越しタイムリー!
やったぁ!万歳!万歳!3塁側スタンドは勝ちを意識しました。高田の調子から3連勝が見えた瞬間でした。

ところが8回裏から星野がリリーフ。直後に再びピンチが!原因は44番のトンネル、見事にボールは股の間を抜けていきました。
ランナーが2・3塁とたまって一打出れば逆転の大ピンチ。しかし、星野が踏ん張り、後続をファールフライ、セカンドゴロに切ってとりました。3連勝がぐぐぅっと近づいた瞬間です。

9回裏の土壇場、星野はDH伊藤に犠飛を許して3たび同点に。これで高田の勝ちがなくなりました。と同時に3連勝が遠ざかりました。その後、ツーアウト満塁のチョー大ピンチを迎えた星野は、ここもなんとか抑えて同点のまま延長戦へ。

10回表。グランセローズが猛攻を仕掛け、大村のライトへの2点適時打、松澤のスクイズ(ツーランスクイズだったけど大村は本塁憤死)で3点を勝ち越し。4度目の正直で今度こそ3連勝を確信できた瞬間でした。3点差なら星野がいるし、大竹もいるし、高森だって鈴木だっている。もう大丈夫でしょう。そう思うでしょ?
最終回土壇場で同点に沸いたサンダーバーズファンもさすがにこの3点差で帰り支度をする姿が目立ちました。野球は筋書きのないドラマ、ここで帰ってはいけなかったんです。

ドラマは悪夢の10裏に待っていました。

グランセローズのマウンドには誰もが予想しなかった佐藤の姿が。投球練習からボールは荒れ気味でイヤな予感が。
そしてその予感は的中することに。
連続安打を許してランナー2・3塁に。このときレフトを守っていた瀧本が浅いフライにダイビングキャッチを試みて失敗(><)打球は瀧本の顔面を直撃!場内シーン。瀧本はピクリとも動かずに、そのまま退場、そして病院へ。
その後、ザワザワとするなかで佐藤は2連続でタイムリーを浴びて3点差があっという間に同点に。3連勝は完全になくなりました。山内に同点タイムリーを打たれた佐藤はバックネット前でしばし呆然と立ち尽くしていました。終わった・・・とでも思ったかな。
ワンアウト3塁。スクイズでも、パスボールでも、犠牲フライでも、ボークでも、なんでも一点献上の状況で佐藤から小高に投手リレー。あまりにも可哀想な小高。
小高は2球ボールを続けたあとにストライクを取りにいった所を伊藤に難なくライト前に運ばれてゲームセット。グランセローズがほぼ手中にしていた勝利と後期初の3連勝が、手のひらからこぼれ落ちてしまいました。
2007年に続いて2009年も富山サンダーバーズとの最終戦はサヨナラ負けとなりました。奇しくも信濃のピッチャーはどちらも小高。めぐり合わせでしょうかね。

罵声が飛ぶこともなく静かに事態を見守っていた3塁側スタンドで交わされていた会話の中心は終盤の投手起用についてでした。曰く、「なんで星野続投じゃなかったの?」曰く、「大竹でも高森でも鈴木でも投入したらよかったのに」曰く、「高田続投でよかったはずだ」等々。
僕も10回裏は星野が投げるもんと思っていました。それか、大竹か高森。極端なことを言えば、打者一人に対して投手一人をぶつけてもいいとも。全員で3点差を守って勝つもんだと信じていましたが・・・ダメでしたね。
あえて書くと、試合後には「監督に勝つ気がなければダメだ」という声もあった。まったくその通りだ。

グランセローズベンチは3点差をセーフティーリードと思って佐藤に託したんだろうな。だからと言って、佐藤が打たれだした場面で動かなかったのはどうしてだろう?言い方はキツいが今年の佐藤は同じような場面ではことごとく打たれてノックアウトを喰らっているのに、それでもベンチが動かなかったのは勝とうと思わなかったと映った。
変に勘繰れば、3年目の佐藤の「野球人生の岐路」をあの場面で試したのだろうか?絶体絶命の富山・伊藤との対決に3年目の小高のそれを見極めたかったのだろうか?それならそうと言ってくれれば、納得したけど。
野球人生の岐路に立っているのは、実はグランセローズ自身なのかもしれないよ。

10回に負傷した瀧本。ガッツ溢れるプレーが裏目に出ちゃったけど、ドンマイだよ。同じポジションを争う大村に負けるわけにいかないもんな。でも大きな代償を払っちゃったな。心配だ。
タッキー、帰ってこいよ!必ず帰って来いよ!

3連勝を逃したショックよりも、瀧本の容態のほうが気になった富山からの帰路でした。

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